一人で歩く 並木道  桜色に染まる空   溢れ落ちそうな涙を ただひたすら堪えた  春の昼下がり

まだ少し冷たい風が頬を撫でる  まるで僕を慰めるかのように
風に舞った花びらは  敷き詰めたじゅうたんのよう   桜色の道を ゆっくりと歩いた

あの頃の思い出が  蘇って来るようだ
僕の左手にはまだ君の温もりが残ってる  もう繋げないけど

隣に君が居ないだけなのにどうして  こんなにも寂しく感じるんだろう?
繋ぐ事のない左手  行き場を無くしさ迷う
広げた掌に 桜が舞い落ちる  風にさらわれ 何処かへと消えた


一人で歩く 並木道   桜舞い散る風の中
君を想う心が まだ胸を締め付ける  春風の悪戯

一人で歩く 並木道   桜色に染まる空
溢れ落ちそうな涙を ただひたすら堪えた  春の昼下がり

2005.4.3