11:鋭く、細く

鋭く、細く 輝く月が
爪を立てて引っかかれた心の傷のように見えた。
塞げない傷口が ただ広がらないように  毎日を過ごすことしかできない。
臆病だと分かってる。

あの月が再び丸く
綺麗に輝くように
いつか僕も傷を治すことが
できるんだろうか?

2007.2.23
photo by  少年残像